創業で失敗しないノウハウ
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ことになりますが、基本的には創業しようとするビジネスについて経験のある業種や知識・興味のあるところ、およびその周辺から探っていくのが良いでしょう。 小売業は一般的な小売店舗として考えると全国的に衰退し、競合も厳しいというのが現状です。地域の商店街が空き店舗化しているのも、大型店と同質化してしまった結果、大型店に顧客を奪われてしまったということです。 しかし一方で、そうした商店街でも繁盛している店があります。その多くは製造小売型といわれるタイプで、例えば和菓子店、洋菓子店、パン屋、惣菜店等があります。こうした店は製造して販売することで粗利率が高く、お客様の要望にも応え易いという面で有利だからです。 飲食業も製造小売と同様、自店の独自性を発揮し易いということで有利な面があります。今後は高齢化に伴い、外食機会が増加するため、高齢者を対象にした早朝メニューなどの工夫も有効でしょう。持ち帰り、ケータリング(出前)サービスも可能性大です。 サービス業も、高齢化が進む中で高い可能性を秘めています。例えば、高齢者のみ世帯に向けて、庭の手入れ、家屋の補修、そして買物までこなす「孫の手サービス」といった発想も面白いかも知れません。 生産・製造・販売まで一連で行うようにすれば、高粗利型ビジネスとなります。ネット通販との組み合わせの工夫が可能性を広げそうです。 いずれにしても、業種選定にあたっては自分の好き・嫌いということも充分に考慮して欲しいのです。 「好きこそモノの上手なれ」ではないですが、好きなコト(ビジネス)なら、少々辛くても何とか頑張れ、その都度に工夫と改善を進めることもできます。反対に嫌いなことは続かず工夫も改善も考え難いはずです。 創業にあたってどんな業種・業態がよいかと考えるとき、儲かるとか、儲からないとかだけで判断するのは危険です。 人には、それぞれに好き嫌い、得手不得手があります。どんなビジネスにしようかと迷うとき、そうした点を考慮することも大切です。例えば、人と話すのが苦手という人が営業的な仕事についても失敗する可能性が高いですし、料理が嫌いな人が飲食店を開業しても上手くいかないのはあたりまえのことです。 嫌いな事は続かないし、苦手なことでは伸びません。反面、好きなことなら、思い通りにならず少々辛くても頑張りとおせるでしょう。得意なことで創業すれば、それは自らの強みを活かしていることになり、経営的にも有利な状態ということができます。3自らの強み(得意分野)を活かして創業する創業で失敗しない原則とノウハウ創業で失敗しない原則とノウハウ8

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