創業で失敗しないノウハウ
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 例えば、家賃、水道光熱費、人件費といった固定的な経費が50万円かかるとして、販売している商品のもうけの率(粗利益率)が半分(50%)あるとしたら、いくら売上げれば、経費としてかかる50万円を補うことができますか? そう、答えは100万円ですね。この場合、会社として損もなければ、利益も無い、トントンの状態ということであり、経営的には常に損益分岐点を超えるべく努力する必要があるわけです。でなければもうかりませんからね! 創業にあたっては、損益分岐点を超えられる売上高か否かをしっかりと確認して、売上が損益分岐点以下なら固定費(経費)を減らすなどの工夫が必要になります。 損益分岐点売上高は次の式で求められます。 損益計算書は難しいものではありません。それは会社の成績表だともいわれます。小中学校で学期末にもらう通信簿です。通信簿がその学期の成績を表すのと同様、損益計算書も一定期間の会社の経営成績を示すものです。 損益計算書は入ったお金(主に売上)から、出たお金(主に営業経費)を差し引き、残った額を利益として見るというものであり、大まかな構造としては、小遣い帳や家計簿と同様のものだと思って差し支えありません。 創業のための事業計画書を作成する際にも、予想損益計算書が必要になります。 融資先は、創業のための融資をする際に、予想損益計算書をもとに貸出の可否を判定する場合が少なくありません。単位:千円売上高200,000事業通じて得た売上金額売上原価120,000販売に要した商品(仕入)にかかった費用     売上総利益 80,000商品販売によって得られた利益(粗利)販売費及び一般管理費 70,000店舗の運営・商品の販売・営業にかかった費用      営業利益 10,000本業の活動によって得られた利益営業外収益 5,000受取利息等の本業以外で得られた収益営業外費用 7,000支払利息等の本業以外で定期的にかかった費用      経常利益 8,000本業以外の活動も含めて得られた利益損益分岐点売上高=固定費÷[1-(変動費÷売上高)]2損益計算書(P/L)図表⑨ 損益計算書の構造(例)創業で失敗しない原則とノウハウ創業で失敗しない原則とノウハウ26

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