創業で失敗しないノウハウ
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がってきます。また、家族や仲間に相談することで決心がつくこともあります。他の人のアドバイスを素直に受け入れ、柔軟に修正する姿勢も求められます。 例えば、スポーツが好きでスポーツにかかわる商売をしたいと考えるならば、単なるスポーツ用品販売業というレベルでなく、どのようなスポーツ用品に特化するのか、どのようなお客が来てくれそうか等を具体的に考えるのです。また、ある特定のスポーツ用品の販売業に加えて、このスポーツイベントを企画したり、仲間とスポーツ教室を併設したりするなどの独自の事業アイデアを創出することがポイントなのです。 失敗した創業者の多くがプロダクトアウト発想にとらわれていました。プロダクトアウト発想とは、何よりもまず「製品あるいはサービスありき」の考え方です。このような人は、お客様がどこにどれ位存在するか、お客にどのように販売し利益を上げるのかをほとんど考えていないと言っても過言ではありません。「素晴らしい商品を作り上げることができた、だから売れるはずだ」と素直に信じているのです。商品あるいはサービスを作り出すのと同じくらいに、販路を考え見込み客に魅力を伝えるには新たな発想が必要だと気付くべきです。創業者に必要なのはプロダクトアウト発想ではなく、むしろ、お客様側からビジネスを考えるマーケットイン発想だと言えます。 事業計画書の作成ステップでは、考え出した事業アイデアを事業計画書として作成します。 事業計画書を作成する目的は、①自身の事業計画を形あるものにして、事業成功への自信を深める、②金融機関などに説明することで、資金面の協力を得やすくする、③家族や仲間に説明して、物心両面での協力やアドバイスを得る、などです。 事業計画書は、事業の概要、売上・利益などの数値計画、顧客獲得計画、広告宣伝計画、開業前・開業後のスケジュール、人員計画などからなります。日本政策金融公庫のホームページには、「創業計画書」の記入フォームが掲載されているので、本公庫から創業資金を借り入れる予定の方は、このフォームを元に作成して相談することをお勧めします。※インターネットで「創業の手引、創業のポイント集|日本政策金融公庫」で検索していただくと創業計画書の書式・書き方が詳しく説明されています。※https://www.jfc.go.jp/n/nance/sougyou/index.html 資金調達のステップに関しては、まず、開業するにはどれだけの資金が必要なのか、そのうちで自己資金はどれほどあるのか、どれだけを借り入れる必要があるのかを明確にす2事業計画書の作成3資金調達姫路・創業マニュアル姫路・創業マニュアル33

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