開業実例

Regolith Medical-Beauty
美容室
2015年7月開業
姫路市白銀町38 PYビル 1F TEL:079-288-2808
代表者/増田 榮子
URL:http://regolith-mb.com/

「美容術で人と街を元気に!」をコンセプトに、患者さん達の心を豊かにすることを目的に、
病気になっても安心して暮らせる街づくりをしたいと思います。

事業内容

当店は、2014年7月に姫路にオープンした、がん治療の副作用や脱毛症で、毛髪について悩む人向けの医療美容室です。病院で、がん治療を終えて帰宅した後も、再発の不安やしんどい身体を抱えている女性にとって、美を損なうことは深い悩みであり、心身に受けているダメージは計り知れないものがあります。当店は完全予約制の1席だけのプライベートサロンで、患者さんと1対1で向き合って対応しています。車いすでも入店でき、外からカットスペースが見えない設計で、可動式シャンプー台や広めのトイレなど設備にも配慮しており、患者さんがほっとできる場を提供しています。また、美容の技術を提供しながら、どんな些細なことでもじっくり話を聴き、生きる力が湧くように「言葉の処方箋」を出しています。

創業の動機・経緯

美容師として神戸市内で約20年勤務していました。在職中に両親が癌を患った事がきっかけで、日本国内で数名しかいない医療美容師を志し、2014年に医療美容師の資格を取得しました。医療美容師とは、社団法人が認定する医療用の知識と技術・抗がん剤による脱毛の理解や医療美容心理学、医療美容メイク、ウィッグカットなどの知識を習得した美容師です。病気や脱毛からの精神的ダメージを軽くすると共に、スムーズな社会生活を送れるようアピアランス(外見)のサポートを行うことを目的としています。

創業時に直面した課題と解決策

事業への思いは大切ですが、それだけではビジネスとして成立させる事は難しいのが現実です。創業とは納税や雇用を創出する事であり、収益をあげることは社会貢献にも繋がります。お金儲けは悪いことではありません、罪悪感や苦手意識を持たずにお金と向き合うことが必要です。私は この様な不安を払拭し、基本的な創業のスキルを習得する為に姫路商工会議所の各種支援メニューを活用しました。例えば、広報支援(プレスリリース)は、販路拡大に繋がりましたし、公的融資を活用して、資金繰りも安定しました。その他に税務処理などのアドバイスも受けており、少しずつ企業として成長しています。この様に、ただ単に起業したいだけではなく、継続していく為のスキルを身に付けることも大切な事だと実感しています。

今後の抱負

医療美容室や医療美容師が、もっと当たり前の世の中になって欲しいと思っています。その為に医療美容の重要性を発信したり、医療美容師の教育を行っていきたいと考えています。将来的には、各拠点病院に医療美容室が設けられ、患者さんが迷わず行くことが出来る美容室が全国に増えることを願っています。今後も、患者さんたちを取り巻く環境が改善されるように日々、仕事に励んでいきたいと思います。

創業を考えている方々へのメッセージ

私に言える事は、色々な人の話を聞いて、ひとつひとつ問題をクリアーして行くと言う事です。偉そうな事は私自身まだまだ言えませんが、物を作られる方も、人を相手にする方も、色々な人と話をして丁寧に前向きに仕事をすれば、結果は後からついてくると信じています。